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わたしの家の心地よさ(2)

2020年3月27日「金曜日」更新の日記

2020-03-27の日記のIMAGE
そして自分で作った収納と自分で選んで買った家具などに囲まれて過ごす時間は本当に幸せだ。しかも、今度は友だちを呼んでパーティーもできる。家族や友だちに気兼ねなく泊まってもらえる部屋もある。「だから、多少経済的に苦しくても、何てことはない」本当に、心からそう思えるのだ。ただ、わたしの目的は、あくまで住宅展示場で魅せられた魔法びんみたいな木の家。やはりあの木の家をあきらめていないし、あきらめきれない。そのためには、また貯金も必要だし、バリバリ仕事と節約をして、このマンションのローンの早期完済をし、木の家を建てる頭金作りに励むつもりだ。できれば、きれいな海の見える場所に建てたい。そして、今は簡単に思える。「一戸建ては、これからまたがんばればいいじゃないか。わたしならできる」と。マンションを買うために、それまで預けておいた貯蓄のほどんどすべてを解約して、支払いに充てたときは、「ああ、これが4年間の成果かあ。がんばったんだなあ」と思った。少し惜しい気もしたが、またこれからも貯めていけばいい。節約をはじめたころの貯金通帳にはほとんどお金が入っていなかった。あのころは、一人暮らしはお金が貯まらなくて当然と自分に言い聞かせていたのだ。もし、節約生活をしていなかったら、少し広めの賃貸アパートに移り住むだけで精いっぱいだっただろう。人は短期間でこんなにも変わってしまうのだろうか。いや、変われる。浪費家で、どうしようもないくらいギャンブル好きだったわたしがここまで来れた。「だれだって目標があれば変われる」自分のマンションを見渡しながら、しみじみ実感できた。 その後、気が変わって、マンションを買うのをやめるということになったとしても、キャンセル料が必要になるというわけではないのだ。ある意味、そんなに大きな決心がなくても予約できると言ってもいいかもしれない。問題は一つ。「できれば、今すぐにでも入居したい」という気持ちとは裏腹に、この部屋はあくまでもモデルルームなので、マンションが完成するまで待たなければならない。今はまだ1月で、実際にこのマンションが完成するのは年末である。およそ1年間は待つ計算になる。「1年かあ...」あまりにも先のことで、気が遠くなる。それに、予約をしたからといって買えるとはかぎらないのだ。今日はモデルルームがオープンした初日。今後、ほかに同じ部屋が欲しいという人が現れたら、抽選となってしまうのである。実際、予約をした部屋の前にも気に入った部屋があった。「ちょっと高いけど、日当たりとか考えるとこっちがいいよね」と、わたしと母が話していると、「この部屋は、別の方が希望を出されているんですが......とSさんが言ってきた。「抽選を避けたいのであれば、なるべく希望の出ていない部屋にしておいたほうが確実だと思いますよ」彼女は、そう付け足してくれる。それもそうだと思い、結局は、ちょっと日当たりは悪いけれど、同じ間取りで値段が安いほうの部屋に予約を入れたという経緯があった。「倍率がこのまま1倍で、無抽選で何ごともなく契約になればいいね」帰り道、母とそんなことを話しながら、わたしは心を小躍りさせていた。しかし、抽選まではこれから1カ月ちょっとある。「倍率が1倍のままになるように、できるだけ努力します」Sさんもそう言ってくれていたので、希望を持つことにしたものの、それ以来、倍率が上がってしまうのではないかと不安でたまらない。それから週に1回か2回、Sさんから倍率の状況を知らせてくれる電話があったのだが、1位を保ち続けているらしい。「このまますんなりと1倍で、無抽選でいけそう。よかったあ」そう信じていた。 「やっぱりお金がないのに家を見に行こうなんて、図々しい話なんだ......」住宅展示場で見た家がどうしても忘れられない。あの家を手に入れるという夢を夢にしないためには、絶対に必要なものがある。それはお金。そう考えていると、また落ち込んでしまう。「でも、がんばるしかない」もう過ぎてしまったことはしかたないじゃないかと気を取り直して、今日からお金を貯めることを心に誓う。「あきらめるのは早い。今から貯めはじめれば、少しでも早く目標にたどり着くことができるはず」早いうちから希望を捨ててはいけない。一目惚れした家は5000万円で、購入するには、まず最低でも2割の頭金が必要だ。逆に言えば、1000万円あれば買うことが可能かもしれない。「5年後の貯金が、たとえば500万円で、10年後の貯金が1000万円であれば、ひょっとしたら、こんなわたしにだって、あの家が買えてしまうのではないか」そう考えたら、途端にやる気が出てきた。「がんばろう!早く自分の家を手に入れるために」そう自分を励まし、燃えていた。1円でも10円でもいい。はじめなければ何も変わらないし、少しでも早くはじめれば、それだけ早く目標に近づける!でも、そのわりには貯金の残高は増えていかなかった。早くもやる気はから回りしはじめていたのだ。「何が悪いのだろう?どうしてお金が貯まらないのだろう?」どうしていいのかまったくわからない。何かいい方法はないかと思い、宝くじを買ってみたが、結果は900円の当たりで、マイナス8100円。結局、損をしてしまった。どうしよう、どうしようと悩んでいたある日、わたしはいつものとおり、スーパーに買い物に行った。仕事も休みで、とくに予定もない1日だ。「料理の本でも立ち読みして、今晩の夕食の献立の参考にでもしようかなあ」そう思って、主婦雑誌が並んでいる小さな本棚の前に立った。そこで、わたしはその後の運命を大きく変える本に出会う。それは、「1000万円貯める本」という、そのときのわたしの目標ズバリのタイトルの本だった。パラパラとめくっていると、やり繰りのコツが写真入りで詳しく解説されている。 人口動態の統計に出ていることだが、外で事故を起こす人はたったの一割、九割が家の中で起きている。また、風呂で転んだとか、階段から落ちたとかの事故は六五歳以上に多く、六割が死亡していることにも注目したい。老いとともに、こうしたリスクを頭に置いて考えることが大切だ。そうした視点で、玄関の広さ、ドアの幅や形態、上がりかまち、廊下の素材、敷居、段差、部屋と部屋の仕切り、じゅうたんの問題、壁と家具、柱などの凹凸、照明などを点検する必要がある。住みなれていても、老いたときを考えると、リスクになるものはないか、チェックしておくに越したことはない。次に、住まい方に可変性をもたせることが大切になってくる。たとえば、トイレと浴室を仕切った壁が取りはずせれば、身体が不自由になったとき、ドアなしで往来できる。三番目に、五〇代からの住まいは快適性、安全性、機能性、健康性を考えなければいけない。使いなれた道具の点検(減らしたり、整理することを心がける)をし、今後取りいれたい新しい道具の検討をしておく。四番目に、どこで死ぬか、終いの住みかを考えることだ。家を選ぶか、病院や老人ホ方ームなどの施設か、あらためて考えておくこと。どこで死を迎えるかが決まれば、住まいをどう設計するかが、はっきりしてくる。現在、八五パーセントの人が病院で死を迎えている。最近は閉じこもり症候群が非常に多いというデータがある。家の中に閉じこもり、寝たり、ぼんやりと一日中なにもしないでいるのはよくない。外へ出やすい開放的な住まい、そのためには玄関がなくてもいいぐらいの発想が必要だ。・さらに、もしも障害が生じたとき、リハビリがしやすいことや、介護者が共に入れ、ケアできる広さの浴室、トイレなども視野に入れておきたい。また、専用の寝室は六畳はほしいところ。陽あたりや通風なども考慮に入れなければいけない。血縁より地縁、人的環境がよいこと、近所とうまくいく関係が必要である。その点からも戸口が開かれた家というのは大事な要素となる。建築法に、どの部屋にも窓がなければならないとあるが、窓も外とのつながりをもつ重要なものだ。だからこそ、ドア、窓などについても十分に配慮したい。 心を鬼にしても生き方を変えたい
堤江実さんは二二年も続けてきた会社を五二歳のとき辞めて、自由の身になった。その二年前、堤さんの会社の創立二〇周年の祝いがあり、五百余名が駆けつけ、エールを送った。あの日の江実さんの輝いた顔がいまも私の脳裏に残っている。一八歳になったお嬢さんの紹介があり、あとは自立して自分の人生を歩みなさいと、その晴れの日(ヨーロッパではデビュタントといって娘を社交界へ紹介するのが一八歳だ)の舞台を会社の二〇周年を利用して、それとなく演出した母親の顔がちょっぴりのぞいて、美しい母娘の姿に見惚れた記憶がある。あれからたった二年で、江実さんの心境にどんな変化が起きたのか、女性経営者の道を歩む私にはどうしても聞いてみたいことだった。お酒を飲みながら、江実さんの話を聞いた。二〇周年が終わって半年経ったころ、江実さんの会社に新たな問題が起きた。現在の会社を大きくするか、現状維持でいくか、どちらかの選択を迫られたという。現状維持でそこそこやっていれば、やってはいけるが、見通しはあまり明るいものではなかった。一方、会社を大きくしていくには、資金も増資しなければならず、いま以上に売り上げを気にし、会社の資金繰りに頭を悩ませ、社員の心配をしなければならなくなることは目に見えていた。江実さんは悩み、迷った。一体、自分はなんのために仕事をしているのか、自分のやりたいことはなんなのか、とつおいつ考えた。このままでいくと、八○歳まで、お金や人のことで悩みながら仕事をするにちがいないと怖くなった。江実さんは二〇年前、会社を共に始めた離婚した夫に相談した。売り上げをあげること、会社の経営状態をよくすることばかりに時間をとられて、それが重荷になってきていること。 だから、五〇代の感覚、触感だけで考えないで、将来に備えた手の感触を考慮にいれておくことだ。手は第二の頭脳といわれるもの。手を動かしてできるだけ五感の衰えを防ぐこともいまから心がけておきたい。・ヒント19嗅覚―いやな臭いを消し、香りのある暮らしを楽しむ家の中には、さまざまな臭いが立ちこめている。調理場からは料理の臭いにまざり生ゴミなどが発する悪臭が出るので、マメに換気扇で換気したり、除臭剤などを駆使して悪臭を防いだり、除いたりできる設備を配慮。いい香りを楽しむためには、消、除、脱、防を心がけたいもの。消臭、消音、除湿、除菌、脱水、防音、防腐に配慮して、五感をいたわることが、五0代からの住まいには必要だ。
●ヒント20等身大の鏡
――いつまでも若く、素敵でいるために鏡は外見を映すだけでなく、その日の気分や体調まで映しだしてくれるものだ。顔の一部分を映しだす小さな鏡よりも、等身大の鏡を玄関先に置いたり、サニタリーや寝室、クローゼットに設置して、朝に夕に、自分の全身を映し、眺めることが大切。等身大の鏡は洋服のコーディネートにも欠かせず、粋なおしゃれを楽しむのに必要なものだ。また、姿勢を映してくれるので、知らず知らずに姿勢がよくなる。鏡の厚さはなるべく一センチぐらいのものにして、うぬぼれ鏡』にすること。自分を素敵にするうぬぼれ鏡をひとつ備えるだけで、美しく、若々しく生きていく心の励みになる。

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