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住まいの多様化に備えて広さを確保(2)

2020年2月12日「水曜日」更新の日記

2020-02-12の日記のIMAGE
したがって、住空間に対する意識もニーズもぜいたくになってきていることはたしかである。早い話が、昭和四十年代の戸建てには結構あった四畳半という部屋が現在ではだいぶ減ってきて、六畳以上の部屋が多く目につく。分譲のファミリーマンションにおいても同様である。経済的に急成長した日本人の衣食住の住の部分の遅れは、かなり以前から指摘されていることではあるが、狭いより広い方が気分がいいことは間違いない。かつて「うさぎ小屋に住む働き蜂」と世界から揶揄された日本人も、ようやく広い部屋、利便性のある住まいを志向するようになったというべきであろう。戦後の住宅では個室、特に子ども一人ひとりに自分の部屋をもたせることが流行した。なかには子ども部屋に鍵までつける極端派も出てきた。欧米のプライバシー尊重を真似た結果だろうが、ここまでくるといささかいきすぎの感がある。これによって家庭がホテル化し、家族の団らんというものがなくなってしまったような気がする。親子のコミュニケーションもスキンシップも失われた住まいのなかの小さな個室で、子どもたちはテレビゲームと携帯電話を相手に家族と接触のない、個の時間をすごす。親の方も子どもが何に興味をもち、何を考えているのかまったくわからない。近年の凶悪な少年犯罪は、案外、こんなところから生まれるのではないかと思う。

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