一人暮らしでインテリアのおしゃれな配置を伝授!

トップ > 令和2年1月> 28日

賃貸向中高層住宅の事業上の特殊性

2020年1月28日「火曜日」更新の日記

2020-01-28の日記のIMAGE
建物が高層化すれば、それだけ重くなり、その重みを支えるために、柱や壁などが太く厚くならざるをえない。そうすれば、鉄筋量もコンクリート量も多くなるし、基礎工事も強固にしなければならなくなり、強固な杭が必要になったりして、それだけ建築費はアップする。また、建物が5~6階建と高層化すると、エレベーターなども必要となり、それだけコストアップになるばかりでなく、エレベーター・ホールとか廊下が必要となる。それだけ、賃貸できる有効率が圧縮されてくる。そして、家賃水準というものは、それぞれの地域によって相場というものがあり、どの地域の鉄筋コンクリート造の共同住宅なら大体いくらと決まっていて、建物が高層化したからといって、また建物の質が多少よくなったからといって、それほど値上げできるものではない。とすると、建築コストだけ上がっても、それが家賃収入の上昇につながらず、採算割れになることが多い。都市近郊の場合、エレベーターなしの3階建ぐらいの階段式で建築するのが、建築費も最も安く、有効賃貸面積も最もよいようである。こういわれてみれば、これはあまりにも当り前のことである。しかし、当事者や設計者になると、この当り前すぎることが目に入らなくなることが多い。コンサルタントは、これに巻き込まれず、常に冷静な判断でアドバイスをしなければならない。

このページの先頭へ