管理人はだれ！？

2019年11月7日「木曜日」更新の日記

何年もの間、リートは伝統的な投資とは幾分違っていると考えられてきた。リートという名 前さえもが、多くの投資に適用可能なスタンダードな基準が適用できないということを暗示し ていた。ブルース・アンドリュース(ナショナル・ヘルス・プロパティーズ社の極めて辛らつなC EO)は、リアル・エステート・インベストメント・トラストの「トラスト」という語は、幾 分神秘的で、通常の会社のようなものではない、と言っていた。スタンダード&プアーズ社は、最大のリートでさえ、S&P500インデックスの中に入れ ようとはしない。リートが長く疑わしいと思われてきた主な理由の一つは、不動産に伝統的に 投資してきた多くの人達は、株式市場が本当にはわかっていなかったし、株式市場に投資して きた多くの人達は、逆に不動産には気まずい気持ちを持っていたためである。 リートはどちらのカテゴリーにも入っていなかったので、その境目に陥ってしまった。 もちろん、今は変わりつつある。これから一〇年後、リートの時価総額は五〇〇〇億ドルを超え、一五年後には一兆ドルに達するだろうと信じる人がいる。たとえば、リチャード・レイ ンウォーター。クレッセント・リアル・エステート・エクイティズ社の時価四・二五億ドルの 株式を保有している。彼は言う。「最終的に公開市場に入ってくる、ものすごい量の不動産が、個人の手元に依然 として存在している。」(ビジネス・ウィーク一九九七年九月二二日号、「不動産の新世界」) この発言のように、あなたは、主な不動産は個人の所有のものでなくなる日が来て、米国の 多くの不動産はリートが所有するだろう、と考えるだろう。専門家は、それが事実なら、景気 の波は不動産からなくなり、より一層の安定性がもたらされると言っている。しかし、マンハッタンのダグラス・ダーストのような、いくつかの大きなプライベート市場 での投資・開発業者の中には、リートはいつしかトラブルになるだろうと言うものもいる。か れらは本当にそう思っているのか。高い掛け金のゲームでポーカーフェイスをしているだけな のか。時が教えてくれるだろうが、このような意見の持ち主は絶対的に少数である。アンドリュー・ ディビス(ディビス・リアル・エステート・ファンド社のマネージャー)は、「我々は、財務省証券 や債券市場よりも大きい、この国の最大の投資対象と思われるものが公開されるのを、いつも 観察している」と言う。

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