管理人はだれ！？

2019年11月4日「月曜日」更新の日記

大抵のホテル・リートはうまくいっており、かなりの成長率を続けるかも知れないが、これ は臆病者にとっては投資といえるものではない。 このタイプの投資家にとっての別の問題点は、重大な利益相反なきリートを発見することはない点である。ホテル経営は、きわめて運営ノウハウを要するビジネスであり、通常、ホテル オーナーの成功は、客である法人や個人からの人気に起因する。つまり、それは成功裡に運営 されねばならない。しかし、リートは法的制約から、ホテル経営の報酬を貰えない。このことは、多くの場合、ホテルは経営を担当する第三者に貸し出さねばならないということを意味する。 マネジメントの会社、すなわち賃借人は、ホテルオーナーのポケットからこぼれる実質的な手数料を受け取る。この手数料の漏洩は別としても、ここには利益の相反が起こりうる。リー トの経営陣は、ホテル経営へのコントロールを保持するために、リートの関係会社が積極的に 関与している先を賃借人にしたいと考える。すると、ここには、リートの株主に対するリート の経営陣の義務と、リートの外部で経営の報酬を稼ぐ能力の間に、利益の相反が明らかに存在 する。 しかし、この二つの会社(リートとホテル運営会社)は、手数料の漏洩と利益相反の問題が生 じないような工夫はできる。スターウッド・ホテル・アンド・リゾート社は、「ペアード・シ ェア」という契約を結んでおり、リートはホテルを所有し、リートの株主が所有する姉妹会社 がホテルを経営する仕組みとなっている。パトリオット・アメリカン・ホスピタリティ社は、 スターウッド式経営の先駆者のような別の会社――この会社は、「ペアード・シェア」スタイ ルの既得権が認められた――を最近買収した。 ・パトリオット社は、今では、スターウッドと同様に、姉妹会社がホテルを経営する仕組みを 取っているかもしれない。

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