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〈法人税と所得税》

2019年10月27日「日曜日」更新の日記

2019-10-27の日記のIMAGE
法人税と所得税とは、法人と個人の差はあれ、その各々が経済活助をして得た利益(所得)に対して課税されるものであるから,同じような性格のものだと思っている人が多いが,これは違う。法人とは何か。それは株主を離れて実在するのか,あるいは単なる株主という個人の集りであるのか,はたまた擬制された一つのフィクションであるのか。ここまで考えると,簡単には解けない謎である。しかし、法人税法は法人というものが実在していないとしても,法人税法の対象としては存在しているとして擬制する。そして,営利法人(株式会社など)は営利を目的として行動すると割り切ってしまう。これは、ユークリッド幾何学が「同一平面上に並行に引かれた二直線は交わらない」等のいくつかの公理(仮説)を前提とし、その上に樹細にしてほう大な論理大系を組みたて,それにより現実を処理しているのに似ている。法人税法もユークリッド幾何学も,並行線は本当に交わらないのかという疑問をさしはさむことなく,またさしはさむことを許さない。所得税法は,非ユークリッド幾何学のえがく世界までを包括して律しようという法律であり,カミュが「シーシュポスの神話」でいみじくも言った人間の不条理性を認め,人間は必ずしも合理的な行動をするとは限らないという前提に立って構築されている。

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