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コンバーションで再活用する場合

2018年7月30日「月曜日」更新の日記

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コンバーションとは、建物の「用途変更」を意味します。いま、コンバーションによる再活用が注目されています。バブルが崩壊する直前は店舗・オフィス需要が盛んで、住宅地にも賃貸オフィスビルや店舗用ビルが次々に建設されました。当時は家賃が高く、保証金が10~20ヵ月分とれた例が多くありました。50坪の部屋で、家賃が坪2万円で年間1100万円、保証金が1000万~2000万円にもなった例があります。当時は建設費も高かったのですが、多額の保証金を充当することで実際の負担は軽減され、しかも高い家賃収入があったので、投資効率が実によかったのです。ですから、人気エリア内に土地を持っている人の多くがオフィスビル、店舗用ビルを建てたいと考えたのは当然のことでした。ところが、現時点で周辺事情を調査してみますと、家賃相場が下落したことにより、交通の便がよく、ビジネスに適した立地で同じ面積の新築オフィスが、現状の賃料よりも安く借りられるようになりました。当然、テナントは負担が少なく、しかも新しいビルに移転していきます。そのとき、退去するテナントはオーナーに保証金の返還を求めてきます。オーナーが銀行に借入をしたりすることで何とか保証金を返還できたとしても、もともと住宅地に建てたオフィスビルですので、次のテナントが入らない、という問題が各地で起こっています。そのようなわけで、オーナーには現金が残らなくなる例が多く、結局、更地にして(建物を解体して)売却することが多くなります。何とか売却しないで持ちこたえたとしても、オーナーとしては、賃貸オフィスビルを賃貸マンションに用途変更するしか活路がなくなっています。もちろん、その場合には、部屋割を変更したり、水回り設備を増やしたり、窓を作り、採光の問題を解決したりするなど、改装にかなりのコストがかかります。もともとが住宅地ですから、それなりの居住用賃貸マンションの需要は見込めますが、新たに大きな投資をすることになるので、本当に採算がとれるかどうかの収支予測は慎重な検討・分析が必要です。居住用に改装しても需要が見込めないときは、オフィス仕様でも需要がある学習塾などをテナントにすることや、立地によってはオフィスビルをビジネスホテルに改装することも検討していいでしょう。ホテルや病院または社員寮や学生寮を老人介護施設にコンバーションするニーズもあります。基本的な構造が似ているので大きな改装は必要ありませんが、耐震構造を求められる用途変更もあります。建物の強度を高める工事はコストがかかるので、建物を解体して新築したほうが採算が合うケースもあります。また、賃貸マンションを賃貸オフィスに用途変更する場合にも、強度面での基準をクリアしなければいけなくなります。このようにコンバーションにはさまざまな問題があり難しいのですが、コンバーションが可能であれば有効な手法であると考えられます。

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