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耐震性を高めるために

2018年5月23日「水曜日」更新の日記

2018-05-23の日記のIMAGE
 1995年1月に起きた阪神・淡路大震災は、数多くの尊い生命を奪い、いまなおその爪あとを残す恐ろしいものでした。日本に暮らしている以上、地震を避けて生きるのは不可能なことですが、死傷者の方々の約9割が、住宅の倒壊によって被害に遭ったという事実を考えると、すべての住宅が丈夫にできていたら・・・と考えずにはいられません。  私は地震の直後に現場を訪れ、自分の眼で惨状を見ましたが、住宅づくりに携わる人間の責任の重さをあらためて感じさせられました。耐震性に優れた住宅をつくることは、交通機関が利用者の安全を守ることと同じように、きわめて公共的な使命なのだと思います。  地震に強い家を建てるためには、2つのことに気を配る必要があります。ひとつは建物を建てる地盤の状態、そしてもうひとつが家そのものの構造です。  地震対策を考えると、地盤の善し悪しはさらに大きな問題となってきます。地盤の狂いによって起こる建物の傾きは、家の構造にさまざまなゆがみを生みますが、そのゆがみは、単に住みにくさにつながるだけではなく、設計どおりの家の強度が保てなくなることも意味しているからです。  また、軟弱な地盤は、地震の揺れと建物の揺れとの「共振現象」を招く危険性が高いといわれています。共振現象が起これば、堅い地盤の上に建てられた場合の数十倍に及ぶ激しい振動が建物を襲うことになります。振動によって地盤が「液状化」すれば、建物の被害はさらに大きくなるでしょう。  したがって、建築前の地盤調査は絶対に欠かせません。調査方法にはさまざまなものがありますが、アキュラホームでは、地震波(レリー波)を発生させる機械を使って人工の小地震を起こし、波の伝わるデータを採ってコンピュータで解析させる方法を採用しています。  地盤に重大な欠陥が発見された場合には、特殊なセメントを使って地盤を固める、鉄筋コンクリートのパイルを打ち込むといった地盤改良工事を行なう必要があります。また、改良工事を行なうほどではないがやや軟弱である、という調査結果が出た場合には、基礎を強化することで対応します。布基礎の足の部分(フーチング)を大きくして地面にかかる圧力を分散する、沈下に強いべた基礎にするなどの対策が一般的です。もちろん、コンクリートの基礎には鉄筋を入れて強度を高めます。  そして最後に、基礎と建物の土台とをアンカーボルトと呼ばれる金具で強力に緊結することで、地盤対策は完了です。

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