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鉄・コンクリートを上回る木の能力

2018年5月21日「月曜日」更新の日記

2018-05-21の日記のIMAGE
 事実、木の持っている強度は鉄やコンクリートをはるかにしのいでいます。  同じ重さの建築材料がどれだけの荷重に耐えるのかを示す比強度を見てみると、木は、鉄やコンクリートにくらべて圧倒的に高い数値を示しています。引っ張る力、押し込む力、曲げる力のいずれにも、壊れずに耐える能力が高いのです。もちろん、単純に強度だけを比較すれば鉄のほうが上ですが、問題はその重さです。  比強度は材料を同じ重さにしたときの強度ですから、鉄が木と同じ強度を出すためには、2倍から15倍の重さの鉄が必要になります。  耐震性の話に入ってしまいますが、建物が受ける地震の力は、建物の重さに比例しています。つまり、鉄を大量に使って重くなった鉄筋の建物は、軽い木の家よりもはるかに激しく地震のエネルギーを受けるわけです。これでは、強度を高めた意味がありません。防弾チョッキを着込んでわざわざ銃弾に当たりに行くようなもの、なんて言うたとえはヘンでしょうか。地震対策を考えれば、使う材料が軽いことは重要な要素なのです。  また、時間を経ても強度が変わらない点も木の強みです。先ほど挙げたマンションの例ではありませんが、コンクリートや鉄は、時間の経過とともに強度が下がって、しだいにほころびが現われてきます。しかし、木の強度は100年程度のスパンではほとんど変わりません。木の種類によっても違いますが、法隆寺に使われている伐採当時で樹齢千年を超えていたというヒノキに至っては、新しいヒノキの材料よりもいまだに強度が高いそうです。これこそ、一時的な強度ではない、本当の意味での耐久性と言えるでしょう。

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