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清潔さはほどほどでよい

2018年4月27日「金曜日」更新の日記

2018-04-27の日記のIMAGE
 2001年のアメリカ大リーグのワールドシリーズは、信じられない逆転ゲームが続く大波乱の末、創設4年目のアリゾナ・ダイヤモンドバックスがニューヨーク・ヤンキースに競り勝って世界一の栄光を勝ち取りました。  わたしも、一方ではヤンキースを応援しながら、心の片隅ではダイヤモンドバックスにも勝たせてあげたい思いを持っていました。その3年前「世界コンタミネーション・コントロール・シンポジウム」という空気浄化に関する会識がアリゾナ州の州都フェニックスで開かれ、それに参加したことがあるからです。  ちなみにダイヤモンドバックスとは、このアリゾナの砂漠に住む怖い怖いカラカラ蛇のことで、日本にはこれに匹敵するような威嚇的なニックネームの球団は見当たりません。  さて、コンタミネーション・コントロールの最も大きな主題は、クリーンルーム技術の向上です。わが国のこの方面の技術水準は世界のトップレベルにあります。  エレクトロニクスとかバイオクリーンとか呼ばれる科学、医療技術の世界では、文字通り、ちり一つない空間を作って、その中で精密な作業をしたり、安全な手術をしたりする必要があります。わたしたちの身の回りにあるコンピューターとか携帯電話などの電子機器が、小型になって使いやすくなり、信じられないほど安価になったのは、空気清浄技術の進歩のおかげです。  ついこの前までは、HEPA(高性能)と呼ばれるフィルターを使って小さなマイクロ・メートル(1ミリの千分の1)単位の粒子を濾過して除去することが主眼でしたが、最近ではさらにその千分の1のナノ・メートル単位の粒子ばかりでなく、微量なVOCな どの有害ガスまで取り除くことが要求されています(しかし汚染の絶対ゼロということは絶対に不可能で、あえていえば長野県全体でハエ3匹程度のきれいさということになるでしょうか)。このような設備を備えた施設を造るには、3.3平方メートル当たりの単価が何千万円という額になり、普通の住まいの単価が50万円前後ということからすれば百倍くらい高価になります。  現代はお金をかければ、空気はいくらでもきれいにすることができるということを知った上で、普段の住生活では普通にお掃除と換気に努めればよいのです。この方はただですから、気楽なものです。  住まいの環境は、ほどほどの清潔さを心掛ければよく、特別な機器を使ったり、薬剤を多用したりしてあまり潔癖になるのは、その反動が恐ろしいのです。

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