防炎衣類から有害なホルムアルデヒド
2017年12月25日「月曜日」更新の日記
-
- 防炎衣類から有害なホルムアルデヒド
消防庁の調べでは、91年に衣類に着火して起きた火災は1323件、死亡者は126人でした。とくに、高齢者のやけどによる死亡事故が増えたため、防炎衣類が目につくようになりました。
そこで、国民生活センターは91年9月、難燃パジャマ、和式ねまきについてのテストを行いました。その結果は次のとおりです。
①防炎衣類は初期の着火を防ぐのが目的。火に接触した場所には効果がある。
②有害なホルムアルデヒドが、113~158ppm検出された。基準値は75ppm以下である。
③強制的に燃やした場合(大火事を想定)は、防炎衣類のほうが排煙が多く、臭気も強い。いったん燃えはじめると発生ガスが多く、有害性も強いと推定される。
④綿に難燃加工した衣類には、塩素漂白処理を繰り返すと防炎性能が低下するものがある。
劇物指定のホルムアルデヒドは、衣類の加工剤としても使われています。健康にきわめて影響の大きい物質で、高濃度になると、たとえば手足を動かせなくなったりします。
一般には、火の元に細心の注意を払い、調理にあたっては、コンロの火力の調節、腕カバーの使用など袖口に火がつかないよう配慮すれば、防炎衣類をあえて使う必要はありません。ただし、体の不自由な方、高齢者、病気で寝たきりの方などには、必要があるかもしれません。その場合、新品を使いはじめるときに必ず洗濯し、ホルムアルデヒドを少しでも落としましょう。
Copyright © 2018 「一人暮らしでインテリアのおしゃれな配置を伝授!」 All Rights Reserved.