樟脳やピレスロイド系も安心できない
2017年12月16日「土曜日」更新の日記
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- いまでは主流とはいえなくなった樟脳は、もっとも古い防虫剤のひとつでしょう。神社などに繁っているクスノキに含まれる天然成分のカンフルには、虫よけとカビよけの効果があります。中枢神経を興奮させる作用をもつため、古くは医薬品として重用
されましたが、現在では殺菌作用と芳香を利用し、うがい薬や湿布薬の成分として使われている程度です。人体を刺激するので化学物質過敏症を起こす可能性もあります。
金属と反応しないので、金や銀の糸を使った和服などには適しているものの、香りが強いので、衣服を取り出してすぐ着ると、周囲の人にいやがられます。また、ナフタリン、パラジクロロペンゼンといっしょにすると化学反応を起こし、衣服にシミができる場合があるので、混ぜて使うのは避けましょう。
ダンスから取り出したばかりという感のあるナフタリン臭が嫌われ、一九90年ごろから無臭性のピレスロイド系防虫剤が登場してきました。ピレトリ
ンは蚊取線香の主成分として古くから用いられてきましたが、いまではピレトリンに似た構造をした各種の合成ピレスロイドがつくられています。防虫剤に用いられているのは、主としてエムペントリン。
「におわない」と宣伝していますが、かえって心もとない気がして多めに使いがちです。
比較的害は少ないとされていますが、連続して少量ずつ吸いつづけると化学物質過敏症にかかる恐れは大きいのです。におわないために存在が忘れられ、症状が出ても原因究明に至らないケースが多いと考えられます。
中毒症状としては、頭痛、めまい、耳鳴り、視力低下、血圧上昇、肺水腫などがあげられています。
さらに、ガンを引き起こす突然変異性も疑われています。
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