一人暮らしでインテリアのおしゃれな配置を伝授!

トップ > 平成29年12月> 13日

乳幼児がもっとも危ない

2017年12月13日「水曜日」更新の日記

2017-12-13の日記のIMAGE
 寝たきりの老人が、ふとんを新築の和室に敷いて療養していたとしましょう。1日に吸い込むフェンチオンの量は100ugになり、許容摂取量(AD1=体重1kgあたり1日1ugの約2倍に達する計算になります。有機リン系殺虫剤の慢性毒性としては、免疫力の低下や自律神経への影響などが知られています。この部屋で何ヵ月も何年も老人は暮らしていかなければなりません。  畳の部屋で、はいずり回って暮らす乳幼児は、もっと危険にさらされています。子どもはおとなよりもエネルギー代謝が盛んで、体重あたりの呼吸量が多くなるからです。半日いれば、確実に許容量を超えてしまいます。  これほど深刻な問題が予測できるのに、畳の防虫加工は、ごく普通に行われているのが現状です。確かに、畳に多数のダニがいて人を刺したり、ダニのアレルギーがある場合には、ダニを防ぐ手だてを講じる必要があります。しかし、それが安直な殺虫剤の利用であれば、さらに命にかかわる危険を背負い込むことになるのです。  それにしても最近は、何もかも抗菌、防臭、防虫でなければ…という奇妙な社会現象が蔓延しているようです。身のまわりの不快なものはすべてただちに排除したいという発想には、危険を感じます。 私たちの体の内外には、数知れない微生物類がバランスを保って生きています。そのバランスがくずれ、人問にとって不都合な状態になったときは、知恵を働かしてうまく元に戻す工夫をしてきました。  化学物質で、人間に不都合なものをすべてシャットアウトしようという考えは、改める必要があります。とくに、効果や意義のあいまいな使い方は絶対に避けたいものです。中毒や化学物質過敏症の危険性のほうが大きいからです。薬剤を使ってもカビやダ二をゼロにはできません。必要なときに必要な場所にのみ使うようにしなければ、微生物を殺せても、人間もダメージを受けることになりかねません。

このページの先頭へ