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家具

2017年12月8日「金曜日」更新の日記

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 大型家具店などには、すてきにコーディネートされたモデルコーナーがつくられています。つい、うっとりした気分になりますが、たちまち目がチカチカしてきます。これはなぜでしょうか。  実は、居間にある壁板、床板、家具類から出るホルムアルデヒド、カーテン、カーペット、畳、壁紙のほとんどに使われている抗菌・防カビ・防ダニ・防炎・防臭剤が徐々に揮発し、目や鼻を刺激するからなのです。  とくに、家具、壁板、床板などに使われているホルムアルデヒドに大きな問題があります。  ホルムアルデヒドは気化しやすい劇物指定の物質で、家具や壁板などに用いられる合板の接着剤の原材料です。低濃度でも、せき、よだれ、涙が出た り、食欲がなくなったりします。高濃度になると、消化器や腎尿細管(体に必要な成分を戻し、不要な成分を尿として排泄する腎臓の器官)の壊死、神経細胞の破壊、脳浮腫などが起こります。発ガン性もあります。  抗菌・防臭などの処理剤の効果は5~10年ぐらい持続するといわれています。建築後4~5年たっている家なら薬剤の揮発は落ち着いてきていると思 われますが、新築・新調の場合は要注意。新築の家では、平均して0.5~2.0ppmのホルムアルデヒドが検出されたという調査があります。  新築の建物に入居して以来、のどがピリピリして、目の充血が続いたので、室内空気の測定を依頼した結果、一階で0.94ppm、2階で0.42ppmのホルムアルデヒドが検出されたという実例もあります。これは、日本産業衛生学会が勧告した許容濃度0.5ppmのほぼ上限でした。  居間の空気を汚しているのは、ホルムアルデヒドだけではありません。  防虫家具からは、木材にしみこませた殺虫剤が揮発します。10年も有効な防虫家具は、確実に10年間、室内を殺虫剤で汚染しつづけます。家具の合板に用いられている接着剤や、塩化ビニルのプリントシートを家具に張り付ける接着剤には、殺虫剤が混入されているケースがあります。サイドボードの中に置くきれいなプリントシートには、殺菌剤が入っている場合が多くなっています。これらも少しずつ揮発します。  だから、化学物質過敏症にかかる恐れは大きいのです。めまいや頭痛、のぼせ、体のだるさなどが続くようであれば、家具やカーテン、カーペットなども疑ってみてください。  家具は一般的に、古いもののほうが安全です。揮発する物質が少なくなっているからです。よく手入れして、できるだけ長く使うようにしましょう。どうしてもモデルチェンジしたくなったら、骨董屋やリサイクルショップで手に入れるか、展示中に有害物質が減っている「現品限り」の展示品を買うのも一つの方法でしょう。

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