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自分の感覚を大切に

2017年12月6日「水曜日」更新の日記

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 化学物質過敏症の対策で困るのは、原因となり得る物質が数限りなくあることです。薬のように単純にターゲットを定めて対策を取れるのは、例外と言えます。したがって、さまざまな化学物質や危険な商品を避ける方法や優先順位を整理してから実施しないと、生活が混乱して対応できなくなります。  対策を立てるときには、どんな物質でも化学物質過敏症の原因になり得ると思っておかねばなりません。ごく一部の合成化学物質だけが人間に有害だと考えている人が多いのですが、それは間違っています。ヒ素や毒キノコのように、有害なものは自然のなかにいくらでもあります。  人類は、毒物を避けながら生活してきました。ところが、現在のように合成化学物質が氾濫し、化学物質に過敏に反応する人が多くなると、本来は毒でなかった天然物まで毒になってきました。食物アレルギーやスギ花粉症のように、かつては安全だった物質でも、有害になる可能性があります。それを理解したうえで、やはり合成品より昔から使ってきた天然品のほうがいいと、ゆるやかに柔軟に考えることです。  生物はすべて、細菌やウイルスなどの外敵から自分を守るために、毒物を体内にもっています。ただし、毒物を毒のままもっているわけにはいかないので、無毒化する物質といっしょにもっています。したがって、同じ毒性物質でも、生物から取ったほうが、化学合成物質より毒作用はマイルドです。  日常生活から何もかもなくすわけにはいきませんから、体が適応できる天然素材で生活するように生活スタイルを変えていくことが、対策の基本です。 残念ながら、日本には化学物質過敏症の本格的な診察・治療施設はありません。だから、自分の感性で生活を変え、自分の体の感覚を手がかりとして、自分で確かめるのが、現実的な対応方法です。どこか調子が悪いとか気分がすぐれないときには、化学物質過敏症の予兆と考えて、原因を推定し、対策をとるべきです。  たとえば、新聞や雑誌を読もうと広げた瞬間やコピー機を使用するときに、クシャミが出ることがあります。これは、新聞や雑誌やコピー機から揮発した物質に対して、体がよくないと警告を発したと考えて、できるだけ新聞を遠ざけて読んだり、コピー機の風の出口から遠ざかるような対策を取りましょう。また、新築の家やマンションに入るときには、少なくとも2週間は窓を開け放してください。それができない人は、せめて2週間は換気扇をすべて回しておきましょう。  外に出た場合も、自分の感覚を大切にして、有毒な化学物質を吸い込まないよう注意してください。 たとえば。電車に乗ったときイヤな殺虫剤のにおいがしていれば、それは殺虫した直後ですから、すぐに降りるのが賢明です。  こうして自分の体の感覚を大切にしながら暮らしていれば、自分に合わない物質をかなりの程度、避けられます。ただし、感覚を大切にといっても、便利とかカッコイイとかCMに出ていた、といった感覚を大切にしようと言っているのではありません。そんなことをしていた結果、アレルギーや花粉症や化学物質過敏症が増えてしまったのです。自分の体の調子のよさを手がかりとしながら生活を見直そうと言っているわけです。

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