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ヒビ割れは他の原因にもある

2017年11月2日「木曜日」更新の日記

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アルカリ骨材反応を起こすと、コンクリートは逆に膨張し始めるが、この膨張は、鉄筋の様な拘束体に寄り、妨げられます。その結果、コンクリートには梁の長手(部材の寸法の長い側)方向に圧縮力が作用されます。コンクリートは圧縮力をうけると、その方向に直角に引っぱり力が作用する。この結果、アルカリ骨材反応によるヒビ割れは、粱の長手方向に発生することとなります。建物の鉄筋コンクリート基礎の立ち上がり部分では、水平な方向にヒビ割れが発生じるでしょう。アルカリ骨材反応が進行した建物の耐力は大幅に低下している事が多数ですので、この様なヒビ割れが発見された場合には、詳細な調査・診断が必須になってきます。アルカリ骨材反応は、アルカリ分の多数セメントとアルカリ反応性骨材を使用したコンクリートに生じるが、この様な条件は、一九七〇年代から八〇年代前半に造られた建物に限定されます。鉄筋が膨張した場合にも、コンクリートにヒビ割れは発生するでしょう。こういった時は、ヒビ割れは鉄筋の直上に発生します。海岸の橋梁のコンクリート桁の様に、腐食が鉄筋のほぼ全長にわたって進行する場合には、ヒビ割れは鉄筋になぞって桁の長手方向に生じます。しかし、鉄筋コンクリート建物の外壁の場合、鉄筋腐食によるヒビ割れは、海岸の橋桁の様な典型的なヒビ割れパターンにはなりません。局所的なヒビ割れの発生と鉄筋表面のコンクリー卜の剥離がほぼ同じ時に起こる事が多数と言えます。コンクリート部材にヒビ割れを生じる原因は、その他、①過大な荷重、部材の断面不足、鉄筋並不足、建物の不同沈下など構造・外力によるもの。②打継ぎ処理の不適、打込み順序の間違い、支保工の沈下など、コンクリートの打込み作業に起因するもの。③打込み後のコンクリートの発熱による温度ヒビ割れ、などがある。以上の様なヒビ割れの原因をチェックする手掛かりは、ヒビ割れ発生の時期と進展状況、ヒビ割れの形状・寸法、溶出物等であります。ヒビ割れ発生の時期とパターンおよびヒビ割れの性質を、発生原因ごとにまとめたものであります。建物の耐久性と防水性の観点から、放置出来るヒビ割れであるのか、補修を要するようなヒビ割れであるのかを判定するための、ヒビ割れ幅の限度をしめしたものであるでしょう。ヒビ割れ幅の測定は、市販のクラックスケールを用いると、とてもラクです。ヒビ割れ幅と同じ様にチェックする必要があるのは、ヒビ割れが進展しつつあるのかどうかです。これをチェックするには、ヒビ割れ長さの変化を継続して調査。ヒビ割れ端に測定日を記入して、ヒビ割れの進展の状態をチェック。ヒビ割れから、白色または茶褐色の物質が溶出している事がある。いずれの場合も、水が浸透しているために起こる現象である。白色の溶出物の多くはコンクリート中の石灰分か流れ出して発生した炭酸石灰であり、エフロレッセンスと呼ばれています。こちらの現象は、ヒビ割れが部材断面を貫通しているか、部材内部を通じて水が回ってきている事を指しています。後者の場合、何処から水が回ってくるかをチェックする必要があります。要注意なのは、茶褐色の溶出物であって、内部の鉄筋が腐食し始めているシグナルである場合が高いです。早急に、ヒビ割れ部分を削りとって、鉄筋の腐食状態をチェックしましょう。

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