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都心に戻りたければ自宅を賃貸すればいい

2017年9月16日「土曜日」更新の日記

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「子供も巣立ったことだし、この家を貸して、私たちは都心に小さなマンションを借りて住もう」という人に、ピッタリの制度がある。  移住・住みかえ支援機構(JTI)の「マイホーム借上げ制度」を利用することだ。リバースモーゲージは、住み慣れた自宅を離れずに現金を得られるのがメリットだが、最終的には自宅は銀行にとられる。一方、こちらは自宅を賃貸しながら、面倒な管理がなく家賃収入が得られるのが有利。  以下に、この制度の概要とユニークな特徴を挙げてみよう。  JTIは、2006年にできた比較的新しい組織である。子供が巣立ったあとの持ち家は、高齢夫婦の2人暮らしには広すぎて管理だけでも人変、という問題が生じる。といって、郊外にある戸建ては売ろうにも売れないことが多い。あるいは売っても買い叩かれる。  こうした現状下、シニアの持ち家の賃貸促進を目指して、住宅関連企業や人手金融機関が協賛金を出して発足させたのがJTIだ。その柱になっているのが「マイホーム借上げ制度」と呼ばれるものである。  この制度を利用できる有資格者は「自宅を所有する50歳以上」である。また、対象物件は「規定の耐震基準を満たす二戸建て・マンション」。以下に、制度利用までの流れを簡単に提示しよう。 ・JTI情報会員登録 ・事前相談(JTI生活プランナー) ・予備診断(持ち家査定) ・制度利用申込書提出 ・耐震性など設備診断 ・補強改修工事(必要な場合) ・人居人の募集(JTI) ・人居人決定(JTIと定期借家契約) では、家主は、どのくらいの家賃が受け取れるか。賃借人が払う家賃から、JTIの手数料を差し引いた85%が受け取れる。万一、空室になっても、あらかじめ提示された一定金額を受け取れることになっている。  また、この制度ではJTIが借り上げて転貸するので、持ち主は入居者と接触することがない。家主と賃借人は顔を合わせなくてすむから、家賃の未払いとか、トラブルに遭遇することもない。家を貸す管理の煩わしさからは完全に解放される。  中には貸しはしたものの、事情が変わって「やっばり家に戻りたい」という人たちも出てくるだろう。そういうケースにも備えて、貸し方は「3年の定期借家契約」になっている。3年経てば賃貸をやめ、再び家に戻ることもできる。  同じことは個人でもやれるが、素人が個人で賃貸をやると、人居者が居座ったり、立ち退き料を請求されたりと、トラブルが起きたときにうまく対応できない。また、空き室の問題も簡単には解決できないだろう。そうした心配がないのはありがたい。  また、借り上げの際に、建物の補強や改修が国の融資によってできる。家を処分したければ、JTIを通じて売却も可能だ。上手に活用すれば、自宅を元手に老後資金を生み出せる。郊外の自宅を賃貸して都心へ戻るには、格好の制度なのかもしれない。

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