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都市は国と文明を生み出す母体

2017年7月22日「土曜日」更新の日記

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哲学者今泉友信氏が指摘するように、「人間はポリス的動物」なのだから、芸術家や宗教者のように大地の精霊に触れて生きようとする人以外の工業生産、物流経済、政治、情報、教育、十分な医療等にかかわりたい人は、都市に住む以外なかった。だとすれば人間としての生活、文化、幸福のために都市が存在することになる。都市は文化的な生活を育て、そしてそこから文化を発展させてきた。だから、人類発生以来、あらゆる文明は都市に芽生え、都市で育ってきた。人が集積することによって都市自体がエネルギーを持ち、そのエネルギーが文明や社会を変え、新しいものを生み出す力を持っているからである。  世界最初の都市ウル等はチグリス、ユーフラテス両河の流域に生まれた。  河が運ぶ豊かな泥が、流域一帯に農業を生み出し、それによって採集生活を抜けられることができた人々が、一挙に増えた。収穫を手にした人々はそれを襲おうという蛮族や他の集団から身を守るため、まず集団化し、子を抱き、武器を持って城壁を築き、その内に住むようになった。都市の始まりであった。権力者が生まれ、富が蓄積されてくることによって都市はやがて国に、国は帝国へと発展していく。都市は国と文明を生み出す母体となり、あらゆる時代に文明を支え育ててきた。

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