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郊外住宅地は百鬼夜行

2017年7月15日「土曜日」更新の日記

2017-07-15の日記のIMAGE
 家を作る側の意識もまた変わってきた。  昔は町や村には大工さんが何人かいて、日ごろから町の住民の一人として近所付き合いをしていた。だから、そろそろ家を建て替えるという頃になると、「親方、来年家を建てるから、そろそろこの金で材木を買って乾かしておいてくれ」とか、「且那の家も、そろそろ建て替えないとなりませんね」などという日常の会話の中に意思の疎通があった。  そして、どんな家を作るかということに関しては、親方が「隣の何さんはこういう家を作ったから、あの家に合わせて作らなくちゃだめだよ」などというアドバイスをしてくれて、建て主のほうも「それならば棟梁のいいように任せるよ」といったように、町並みのバランスを考えて作ってくれるという形になっていた。  もちろんなかにはわがままな建て主もいるから、「おれの家はこんな家にしてくれ」と近所の家とバランスの取れない家を作りたいという人もいただろうが、それは親方がデザインをコントロールして、外側からはうまく見えないようにして、内側で建て主の欲求を満たすようにしていたものだ。高山の大工さんたちなどはお互いに「相場崩しはしない」という申し合わせで、隣の家と単価や造りなど余り違和感がない建設をすることを守ってきていた。  ところが、今は、昔のように町の大工さんが町中の人の家を作るという時代ではなくなった。ブレファブーメーカーや地場などの住宅産業が、それこそ個別の客に対応しているから、同じ町の一軒一軒がそれぞれ違う建設会社が請け負って作るという形である。

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