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大地の叫びを聴いたことがありますか?

2017年5月17日「水曜日」更新の日記

2017-05-17の日記のIMAGE
「土地っていったい何なのか?」という疑問を抱いたまま、不動産業へ転身の第一歩として土地の測量をしていたことがあります。当時は正に一戸建てブーム、建売業者による分譲開発ラッシュでした。相続発生による農地転用大規模開発地、山林伐根・伐採による斜面開発地から一宅地分筆によるミニ開発まで建売業者全盛時代だったと思います。測量機器の進歩、設計CADの導入、PCデータの互換性向上もあり、地積(土地の面積)30坪=99・15372㎡までほぼ誤差なく測量できるとは言うものの、机上分筆されたとおりを開発地にそのまま復元させるということはかなりの労力を要しました。しかしながら机上分筆された地積で売買契約が締結されているため、裏を返せばそのとおりに測量をして境界標を埋設することが測量士の技術でした。0・01㎡の違いも許されないところに土地に対する固執度合いを感じます。土地は利用するものと考えるならば、10cm四方の面積で何をするのでしょうか!大地も笑っていると思いますよ。また、一宅地分筆によるミニ開発の場合(既成地約100坪を約30坪3宅地に分筆して分譲するケース)、境界標もなく、登記簿上の地積も現況と一致しないことがよくあります。理由は幾つかあるのですが私なりには、①境界標埋設から時間が経過していること②不動産登記法上の地積測量図への境界標の記載が徹底されたのが平成からであること③前述した測量技術の大進歩による弊害④昔はさほど境界を意識していなかったことなどが挙げられます。そのうち①②③は、技術的に解決できるのですが厄介なのは・です。特に親から子へ代替わりしているケースでは境界の立ち会いを隣地所有者問にお願いするのですが親同士の関係は良好であっても、子同士はそうでなかったり、これを機に不仲となったりと感情に左右されますので最悪でした。第3者としては現在の利用状況で確定させれば良いと思うのですが……。境界確定協議(紛争)にまで発展すれば、大地も泣いていると思いますよ。そして私は自称、夢創りの請負人として、また注文住宅建築会社の店長として土地のご紹介から資金計画・登記事務手続きまで夢のマイホーム取得をプロデュースしてまいりましたが、阪神淡路大震災・省エネルギー基準(京都議定書)以降、耐震偽装問題・倒産による住宅完成保証制度の問題を経て一般木造住宅(小規模な建築物)の売り方・建て方・保証方法等も、宅建業法・建築基準法・品確法・瑕疵担保履行法等の改正/後追い新法施行により目まぐるしく変化しております。一般の方にしてみれば何が何だか解らないのではないのかとも思います。その中で気になっているのが(土地の話にもどりますが)、建物の10年保証(10年保険を付保)が義務付けになっているのですが、そのため地盤調査をして結果によっては地盤改良が必須となります。その手法として不同沈下(建物が自重で傾き沈むこと)の恐れがない地盤まで支持杭を打って建物を支えるのですが、かつては大規模建築(ビル建築)に施工されていたもので、それがここ数年では小規模な住宅にも不可欠となり、その判定基準も私の知る限り日々厳しくなっているようにさえ思われます。そして要地盤改良と判定されれば、建築面積約50㎡(約15坪)の基礎下に約4mから8mの杭が約30本打ち込まれます。もちろん建物の不同沈下防止上必要だとされているわけですが、次世代でこの土地を再利用する時のことを考えると……。所有者は、この土地を復元して継承する心構えができているとは思えません。少し前に古家解体時に浄化槽や古井戸等が発見されて建替えの際にプラス費用が発生するケースも見うけられましたがその比ではないような気もします。大地も怒っていると思いますよ。地球環境も踏まえ、必要なものとそうでないものの区別を個人レベルでもしなければなりません。そして新たに建てるものには責任と覚悟が求められるべきなのです。

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