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権利金、敷金、保証金の違い

2017年5月4日「木曜日」更新の日記

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(1)権利金/権利金とは借地権又は借家権の設定の対価として、借主から貸主に対して支払われる返還請求権を伴わない一時金をいいます。多くの場合、賃料の前払いとしての性格を有するとされています。礼金と呼ばれるものも同様です。権利金は、蚊金と異なって契約が終了しても返還されることはありません。借地権の設定の場合には、高額の権利金が授受されることが一般的です。居住用の借家権の場合には、賃料の2、3ヵ月分を礼金などという名目の権利金が授受されていますが、営業用店舗などの場合にはより高額な権利金が授受されます。借地権は、土地の更地評価の50%から90%もの割合の独立した財産的価値をもつとされています。したがって、借地権を発生させる契約をする際、設定の対価として権利金の授受が行われる場合が多いのです。この権利金の金額は、更地価額の50%を超える多額となる例も多くあります。ただし、この権利金の授受がなかったからといって、借地権が発生しないというわけではありません。権利金の授受がなくても、建物所有目的の土地の賃貸借であれば借地権が発生します。権利金を受け取らなければ借地権の発生を防げると誤信して、土地を貨貸した後、借地権の発生を主張される地主が数多くいますが、この点に注意すべきです。したがって、逆に言えば、建物所有目的の土地賃貸借契約(借地契約)を締結する場合、必ず権利金を受領するか、権利金の授受をしないのであれば、地代の額をそれに見合う金額にしておかなければ地主の利益は守れないといえます。(2)敷金/借主が賃料の支払いその他、賃貸借契約上の債務を担保する目的で、貸主に交付する金銭を敷金といいます。借主に賃料の不払いがあった場合はもちろん、その他借主の契約違反で、貸主に損害が生じた場合の債務を担保します。賃貸借契約が終了し、賃借物を借主が返還する際に、貸主は敷金を借主に返還しますが、その際未払賃料等を敷金から差し引きます。ただし、賃貸借契約存続中に、借主のほうから敷金を預けているからそれに充当してくれといって、賃料を支払わないということは許されません。敷金を賃料分に充当するか否かは貸主のみが決定できます。(3)保証金/保証金という名目で、契約締結時に借主から貸主に対して金貝が支払われる場合が多くなっています。この保証金の性格は、その授受がなされたときの契約内容により異なります。もし、保証金の名目で支払われた金貝であっても、敷金と同様に、契約期間中は借主の債務を担保するとともに、契約終了時に借主に全額返還されるように定められていれば、その法的性格は敷金と同じです。しかし、保証金が債務を担保すると同時に「更新時に10%償却し、借家人はその不足額を充当する」「契約終了時に保証金の10%を償却する」などと定められていて、その一部であっても借主から貸主に帰属が移り、貸主に返還の義務がないのであれば、その部分は借家権又は借地権設定の対価又は賃料の前払いとしての性格をもつ金貝の支払いといえます。この場合には、保証金は敷金としての性格を持つと同時にこの償却部分は、権利金、礼金としての性格をもつことになります。

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