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家主の変更と借家権の対抗力

2017年5月3日「水曜日」更新の日記

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建物を賃貸したままであっても、建物の所有者はその建物の所有権を第3者に譲渡することができます。借家人の承諾は一切必要ありません。では、譲渡がなされた後に、建物の譲受人と借家人はどのような関係に立つのでしょうか。通常の賃貸借契約ですと、賃借人は賃貸借の登記をしていなければ貨借物の所有権の譲渡を受けた第3者に対してはその賃借権を対抗できない(賃借権の存在継続を主張できない)のですが、借家関係の場合には借家人を保護するため、借家人がその建物の引渡しを受けていれば、賃借権の登記をしていなくとも借家人としての地位を建物の新所有者等第3者に対し、対抗することが特別に認められています(借地借家法3一条)。この場合には、これまでの建物賃貸借契約の内容どおりの関係が、借家人と新しい所有者との間で継続することになります。借家人は新しい所有者に家賃を支払うことになります。過去、借家人付きの建物を買受け(居抜きで買うといいます)、借家人に対し明渡しを求めるという方法のいわゆる地上げが行われました。しかし、借家人はその建物に住んでいれば、登記がなくても、借地惜家法で規定された権利を新所有者に主張して、それを防ぐことができるのです。

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