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今、家を持つのはドブに金を捨てるようなもの

2017年3月30日「木曜日」更新の日記

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バブルが崩壊して一〇年以上、いまだにその状況はよくなるどころか惡くなる一方です。人によってはあと二〇年間はもとに戻らないだろうという人もいれば、もう立ち直れないだろうと断言する人もいます。私はけっして悲観論者ではありませんが、もはやこうなった以上、やはり完全にもとに戻ることはありえないだろうと思っています。にもかかわらず、国は住宅取得減税だの住宅ローン減税だのといって、まじめな国民に対していまだに「家を持ちなさい」と勧めているのです。「あなたは家を持っていないから極刑に処す」といわんばかりに、懲役三五年という住宅ローンを押しつけようとしているのです。前にも触れましたが、バブル崩壊後に住宅金融公庫の「ステップ償還」と呼ばれていた制度が「ゆとり償還」という制度に改悪されると同時に、住宅金融公庫の新規貸出高が急増しているのです。本当であればいうまでもないことですが、ローンを組んで家を持つということは財産を持つことではなく、負債を増やすことなのです。バブル期であれば買った家を売れば、確かにお金が増えました。しかし、今は買った家を売っても利益は得られません。売れば残債ローンという名の借金が残る時代です。貯金もそこそこあるし、今ならローンを組んでも金利は低い……。それに銀行に預けておいても利子はつかないし、銀行破綻も気になる。かといってヘンな金融商品に手を出す気にはなれないし、今は株もあてにはならない……。それだったら家でも持とうかということなのでしょうが、これはあまりにも安易すぎます。あり余るお金を持っていればそれもよいかもしれませんが、なけなしのお金を使って家を買うなんて、それははっきりいって大切な財産をドブに捨てるようなものです。こんなデータを目にしたことがあります。一九九〇年時点で日本の世帯数は約四二〇〇万世帯なのに対し、住宅戸数はすでに四四〇〇万戸もあるというのです。正確な数字はともかく、日本の住宅はすでに供給過剰の状態にあるのです。実は一九七〇年大阪万博の年に、すでに必要住宅個数と世帯数は均衡していたのです。これから先も買った家の値段が上がるなどにとはとうてい思えません。健康保険法を設け、福祉施設をつくっておいて、老後はケアハウスに入居すれば問題ありませんといっておきながら、反面、老後用に使いもしない家を買って、一生がんじがらめになってくださいというわけです。ところが今、家を建てる人、建てたがる人が増えています。この発想はバブルのころと基本的に変わりません。経済の根本システムがわかっていないということです。ですから、買ってはいけないときに土地を買い、建ててはいけないときに家を建てているのです。

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